Japanische Klassiker mit Furigana
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
Lesen Sie 新書太閤記 (しんしょたいこうき) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 197.228 Zeichen · 394 Bildschirme
我々アル方ヘハ、足ヲモササゲル心モチ肝要ニ候。
ソノ分ニ候ヘバ、侍ノ冥加アリテ、長久タルベク候。分別専用ニ候フ事。
などという一条もある。
おれを尊敬せよ、信じろ、そして従いて来い。それが侍冥加だぞ、というのである。
ずいぶん己れを持することの高い当時の武人といえども、これほど思いきって、自分を誇示したものはない。従来から彼に仕えていた守将たちはともかく、被征服地の地侍や一般民は何とこの高札を見たろうか。
九月の下旬。
彼は北ノ庄から府中へ、陣を移し、そして二十六日頃には、すべてを終って、岐阜へ凱旋していたのである。
――そして、また。
この前、長篠の役後、すぐ上洛して、天機を奉伺したように、この秋も、越前経略の事が終ると、すぐ上洛の途についていた。
夏の頃、駒を止めた山中越えも通って――近江路へさしかかった。
三間幅の大道路は、山陰の狭地も、渓流に荒された所も、駅々の町屋のなかも、また湖畔に沿うても、一路京都まで通じていた。
「松も柳も、通るたびに、よく生い育って見ゆる」
信長は、並木の松や柳を、さながら自分の眷族のように、ひとつひとつ見ながら駒をすすめて行く。