Japanische Klassiker mit Furigana
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
Lesen Sie 新書太閤記 (しんしょたいこうき) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 197.228 Zeichen · 394 Bildschirme
(織田の援軍は怖るるに足らない――)
と、毛利勢も、その虚をつくことに、抜け目がない。
小早川隆景の兵は、高倉山のうしろを迂回して、夜襲して来た。
秀吉勢は、若干の損害をうけた。
また、吉川元春の兵は、遠く、背後の平地から飾磨あたりまで行動し出し、織田軍の輜重部隊を奇襲したり、兵船を焼いたり、流言を放ったり、攪乱に努め出した。
――ひと朝。
上月城のほうを秀吉が見ると、一夜に城の望楼が破壊されている。
「どうしたのか」
と、糺すと、毛利軍には、南蛮砲の大筒があるので、その巨弾が命中し、粉砕されたものだろうという。
「――以て、武器の精鋭、兵の練達、窺い知るべしだな」
秀吉は、毛利の強大に、感心していた。そして依然、積極的に出ないばかりか、
「京都まで行ってまいる」
と、諸将にあとを託して、ひそかに、また急に、上方へ馳せ上った。
苦衷
信長は二条城に来ていた。
洛中に着くと秀吉は、供の面々へは、旅舎で休めと、宥わりを与えたが、自身は戦陣の埃にまみれた軍装と、髯の伸びた垢面のまま、すぐ二条城へ上って、
「筑前にござります」
と、目通りした。
「筑前か」
と、信長も見直した。