Japanische Klassiker mit Furigana
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せっしょうせき
日本の諸国物語
楠山 正雄
Lesen Sie 日本の諸国物語 (せっしょうせき) von 楠山 正雄 (くすやままさお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 75.040 Zeichen · 158 Bildschirme
「おなかがすいたから、たくあんを食べているのだよ。」
と、山姥がいいました。
「わたいも食べたいなあ。」
と、次郎がいいました。
「さあ、上げよう。」
と、山姥はいって、三郎の小指をかみ切って、子供たちの居る方へ投げ出しました。太郎がそれを拾ってみると、暗くってよく分かりませんけれど、何だか人間の指のようでした。太郎はびっくりして、そっと布団の中で、次郎の耳にささやきました。
「奥に居るのは山姥にちがいない。山姥がおかあさんに化けて、三郎ちゃんを食べているのだよ。ぐずぐずしていると、こんどはわたいたちが食べられる。早く逃げよう、逃げよう。」
太郎と次郎はそっと相談をしていますと、奥ではもりもり山姥が三郎を食べる音が、だんだん高く聞こえました。
その時次郎は布団から頭を出して、
「おかあさん、おかあさん、お小用に行きたくなりました。」
といいました。
「じゃあ、起きて外へ出て、しておいでなさい。」
「戸があきません。」
「にいさんにあけておもらいなさい。」
そこで太郎と次郎は逃げ支度をして、のこのこ布団からはい出して、戸をあけて外へ出ました。空はよく晴れて、星がきらきら光っていました。