Japanische Klassiker mit Furigana
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せっしょうせき
日本の諸国物語
楠山 正雄
Lesen Sie 日本の諸国物語 (せっしょうせき) von 楠山 正雄 (くすやままさお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 75.040 Zeichen · 158 Bildschirme
「ふくろうさん、ふくろうさん。わたしの体を、何かほかの鳥とまるでちがった色に染めて下さい。世界中の鳥をびっくりさせてやるのだから。」
と、烏がいいました。
「うん、よしよし。」
とふくろうは請け合って、さんざん首をひねって考えていましたが、やがて烏をどっぷり、真っ黒な墨のつぼにつっ込みました。
「さあ、これでほかに類のない色の鳥になった。」
とふくろうはいいながら、烏を引き上げてやりました。烏はどんな美しい色に染まったろうと、楽しみにしながら、急いで鏡の前へ行って見ますと、まあ、驚きました、頭からしっぽの先まで真っ黒々と、目も鼻も分からないようになっているではありませんか。そこで烏は、よけい真っ黒になっておこりながら、
「何だってこんな色に染めたのだ。」
といいますと、ふくろうは、
「だって外に類のない色といえば、これだよ。」
といって、すましていました。烏はくやしがって、
「よしよし、ひとをこんな目に合わせて。今にきっとかたきをとってやるから。」
とうらめしそうにいいました。
その時から烏とふくろうとは、かたき同士になりました。そしてふくろうは烏のしかえしをこわがって、昼間はけっして姿を見せません。