Japanische Klassiker mit Furigana
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がくせいものがたり
楽聖物語
野村 あらえびす
Lesen Sie 楽聖物語 (がくせいものがたり) von 野村 あらえびす (のむらあらえびす) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 193.667 Zeichen · 381 Bildschirme
放浪生活
万有還金という言葉があるが、シューベルトにとっては万有還楽である。森羅万象ことごとく音楽の題材ならざるはなく、その思想の動きがすべて旋律と和声とを持っていたと言っても差しつかえはない。
放浪生活
十九歳のシューベルトはライバッハの音楽学校長の椅子を狙って、才能の遙かに低い候補者に打ち負け、それから三十一歳まで、完全にその生涯を無職で押し通さなければならなかった。その間家庭教師になったり、幾何の作曲料が入ったりしたが、ボヘミアン生活にはなんの変りもなく、いつの間にやら、彼をめぐって「シューベルト組」なる仲間が出来、他愛もないことに騒ぎ暮す日が際限もなく続くのであった。
無名の詩人達は、シューベルトの友人であったばかりに、その詩に作曲してもらって、百代の名を残した。中にはシューベルトを助けた者もあるが、多くはシューベルトのたまたま儲けた数フロリンを、酒とソーセージにしてしまう場合の方が多かった。
シューベルトは誰にでも愛されたらしい。その謙虚な人なつかしい性格を、一度逢った者は忘れることが出来なかった。シュパウンは後に社会的地位を得て物質的にシューベルトを後援し、遙か年長の歌い手フォーグルはシューベルトに対して、「君は見込がある、が喜劇役者でなさすぎる。