Japanische Klassiker mit Furigana
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じろうものがたり
次郎物語
下村 湖人
Lesen Sie 次郎物語 (じろうものがたり) von 下村 湖人 (しもむらこじん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 146.773 Zeichen · 294 Bildschirme
前者においては、私は、運命の子次郎の生い立ちを描きつつ、実は主として「教育と母性愛」との問題を取扱った。その意味では、次郎は物語の主人ではあっても、問題の持主ではなかった。彼の生活の大部分は、むしろ、世の親達にそうした問題を考えてもらいたいための材料として描かれたようなものだったのである。
だが、後者においては、次郎はもっと独立性をもった存在になっている。彼は、依然、母性愛に恵まれない運命の子として、世の親達にいろいろの問題をなげかけるではあろうが、最も大きな問題の持主は、実は彼自身である。「自己開拓者としての少年次郎」――それが、つまり、この篇の主題なのである。
第一部において、彼の幸不幸を決定したものは、主としてその環境であった。そして、彼はその環境に対して、いつも、自然児的、本能的、主我的な闘いを闘って来たのである。だが、第二部においては、彼は徐々に彼自身の内部に眼を向けはじめ、そこに、周囲から与えられる幸福以上の何ものかを、探し求めようとしている。かくて彼の闘いは、次第に、理性的、意志的、道義的になって行くのである。
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では、かような変化が、彼にどうして起ったか。