Japanische Klassiker mit Furigana
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じろうものがたり
次郎物語
下村 湖人
Lesen Sie 次郎物語 (じろうものがたり) von 下村 湖人 (しもむらこじん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 146.773 Zeichen · 294 Bildschirme
「そう?」
と、お祖母さんはちょっと思案してから、
「じゃあ、宿題をすましたら、すぐまたおいでよ。お話があるんだから。」
次郎は、お話があると言われたのが気がかりだったが、それでも、何かほっとした気持になって、座敷を出た。
茶の間には、お延が微笑しながら彼を待っていた。
「次郎ちゃん、どうだったの、いいことがあったでしょう?」
次郎はむっつりして、お延の顔を見た。そして、返事をしないで、放り出しておいたカバンを乱暴にひきずりながら、二階の方に行きかけた。
お延の顔からは、すぐ微笑が消えた。
「どうしたの、次郎ちゃん。」
彼女は縫物をやめ、次郎のまえに立ちふさがるようにして、その肩をつかまえた。
「まあ、ここにお坐りよ。」
次郎はしぶしぶ坐った。しかし顔はそっぽを向いている。
「どうしたのよ、次郎ちゃん。何かいやなことがあったの。叱られた?」
次郎はそれでも默っている。
「まあ、おかしな次郎ちゃん。この叔母さんにかくすことなんかありゃしないじゃないの。」
すると、次郎は急にお延の顔をまともに見ながら、
「お芳さんって、どこの人?」
お延は、ちょっとあきれたような顔をした。