Japanische Klassiker mit Furigana
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じろうものがたり
次郎物語
下村 湖人
Lesen Sie 次郎物語 (じろうものがたり) von 下村 湖人 (しもむらこじん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 146.773 Zeichen · 294 Bildschirme
字はあまり上手でもないようじゃが、書くことが気がきいとりますわい。これには大巻運平も一本参りましてな。」
「へえ――」
俊亮は、葉書を受取って、すぐそれに眼を走らせた。ペン書きである。恭一にもらった万年筆をつかったものらしい。慣れないせいか、字は、なるほど鉛筆書きの時ほどうまく書けていない。文句にはまずこうあった。
「お祖父さん。こないだは大へんお世話になりました。僕は、剣道を教えてくださるお祖父さんが出来て、うれしくてなりません。このつぎの日曜日も、きっと参りますから、また教えて下さい。」
俊亮は、そこまで読むと、葉書から眼をはなして、
「へえ――。もうこちらにお邪魔にあがったんですか。」
「この前の土曜に、お芳がつれて来ましてな。一晩泊って行きましたのじゃ。」
「それに、さっそく剣道の稽古までしていただいたんですね。」
「大いにやりましたよ。……じゃが、まあ、葉書を終りまで読んで貰いましょうか。」
俊亮は読みつづけた。
「しかし、お祖父さん、こんど教わる時には、もう「かあっ、かあっ」とかけ声を出すのはよしたいと思います。お祖父さんが出せとおっしゃっても出しません。