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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぶそうせるしがい

武装せる市街

黒島 伝治

Lesen Sie 武装せる市街 (ぶそうせるしがい) von 黒島 伝治 (くろしまでんじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 115.959 Zeichen · 234 Bildschirme

Aozora Bunko

「天下筋の通っている手相までが、そっくりなんだわよ!」

俊は、嫂を去なしてしまったことに不服を持っていた。その不服の対照は母だった。母は最初だけ、珍らしい内は、下にも置かないマゼ方をする。が、暫らくして、アラが見え出すと、それからは、徹底的にクサスのだ。俊は、それが大嫌いだった。

彼女は、編んでやった一郎の毛糸のドレスの藁ゴミを指頭でツマミ取った。そして、倒れないように、肩を支えて子供を歩かしながら、兄の方へつれて行った。

母は、工場が引けて帰る幹太郎を待ちかねていた。すゞがいないことは彼女を淋しがらせた。

「何ですか?」

母の顔はそわ/\していた。

「一寸、油断しとったら、早や、王が黙って、『快上快』を、持ち出して売ってるんだよ。」

「ふむ。」

「こないだだって、靴直しに三円持って行って、あれで、一円くらいあまっとる筈だのに自分で取りこんどるんだよ。」

「ま、ま、知らん顔をして黙っときなさい。」と、幹太郎は言った。「抽出しへは鍵をかけとかなけゃ!」

第三号に侵され切った、竹三郎は、もうそんなことに神経が行き届かなくなってしまった。快い薬の匂いが体中に浸みこんでくる。