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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぶそうせるしがい

武装せる市街

黒島 伝治

Lesen Sie 武装せる市街 (ぶそうせるしがい) von 黒島 伝治 (くろしまでんじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 115.959 Zeichen · 234 Bildschirme

Aozora Bunko

三二

午後三時、柿本は、ゴミの中で城壁のかげから飛来した弾丸に肩をうちぬかれた。一群の負傷者にまじってトラックに揺られ病院に来た。

負傷兵は、どの病室にも、いっぱいにあふれていた。担架にのせられ、歩ける者は歩いて、あとからどん/\這入り得るだけの密度で、病室につめこまれる。外科病棟は、びっしりとなっていた。内科病棟と伝染病棟の一部にも、負傷者は這入っていた。

柿本が入れられたのは支那人を追い出した、支那人への施療病室だった。白ペンキが禿げた鉄寝台、汚点だらけの藁蒲団、膿くさい毛布。敷布や、蒲団蔽いはなかった。普通の病室よりは悪かった。

煎りつくようなのどの乾きと、傷が生命を奪って行く、それとの戦い、疼痛などで、病室は、檻のようなわめきで、相呼応していた。

各部署の戦闘のはげしさは、負傷者の数と、思い切り無遠慮なその負傷ぶりによって完全に表現されていた。

「砲兵の榴散弾で、城門近くの歩兵がやられて居るんだ。照準が間違っているのにめちゃくちゃにうって居るからだ。味方の頭の上で味方の弾丸が炸裂しているんだからな。」

負傷者を運んできた担架卒は、ベッドの脇で、にが/\しげに呟いた。