Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

ぶそうせるしがい

武装せる市街

黒島 伝治

Lesen Sie 武装せる市街 (ぶそうせるしがい) von 黒島 伝治 (くろしまでんじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 115.959 Zeichen · 234 Bildschirme

Aozora Bunko

一九

「――これ、大いに毒ある。外国の工場作らせない。私ら、身体、すぐ悪くなる。この薬、悪い、大いに毒ある、悪い、こいつは、……この黄燐マッチは、有毒だし、すぐ火事を起すから、どこの国でも禁止しているんだよ。それを、ここじゃ作っているんだ。」

「これ、大いに毒ある。人、死ぬる。」と玉田は、支那人の言葉の真似をつゞけた。「鉄道もない、劇薬もない、田舎、これ、自殺にのむ。男と、女、夫婦、喧嘩をする。婦(妻)死にたくなる、これ、この軸木のさきの薬、けずり取ってのむ。この函に十函ぶんのむ。死ぬる。日本、ネコイラズ、中国黄燐マッチ……」

「ふむむ、……それだけ日本語が分りゃ、話が出来るじゃないか。」高取があたりかまわぬ声を出した。

「その支那人を、ここへつれてこんか、話してやろうぜ。面白いじゃないか。」

一九

昼につゞく夜の勤務があった。

夜につゞく昼の勤務があった。ねるひまもない。

兵士達は、汗と垢でドロドロになった。水がない。あっても、極く僅かしかない。濁って、生でのめるようなしろものじゃなかった。のんだら、胃と腸が、雷のように鳴り出すだろう。

彼らは長いこと入浴しなかった。