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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぶそうせるしがい

武装せる市街

黒島 伝治

Lesen Sie 武装せる市街 (ぶそうせるしがい) von 黒島 伝治 (くろしまでんじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 115.959 Zeichen · 234 Bildschirme

Aozora Bunko

二〇

二人は、十五万円の懸賞金で、便衣隊につけねらわれている閣下の頸の番をしているのだ。退屈さと、欠伸をかんでいた。

腕の時計は一時間を経過した。それから二十分が経過した。ようよう馬丁の爺さんが、うやうやしげな腰つきで、新らしいサル又を持ってはいった。乾いたタオルがいる。

「一と晩だけでいい、垢を洗い落して、サッパリした蒲団でねてみたいなア!」

「ゼイタクぬかすな。俺らにゃ、そんなことナニヌネノだ、とよ。」

製氷所の機械場では、黄ろいホコリをかむった蟇のような靴を、マメだらけの足にひっかけて兵士達が、しびれをきらして、自分達の番を待ち、待っていた。

夕暮れは白く迫ってきた。

二〇

籠のカナリヤが軒で囀っていた。

大陸の気温は、夜になると、急激にさがってくる。

肌の襦袢がつめたくッて気持が悪い。工人は自分が食えなくっても、小鳥をば可愛がっていた。不思議な趣味だった。

「ふむ、なる程、なる程、面白い!」と高取は頷ずいた。

「もっとやれ、もっと何か話をしろ!」

彼の声は怒るようだった。依然としてあたりを憚らなかった。

「回々教徒、人悪るい。よろしくない。冬、日が短い。暗くなる早い。