Japanische Klassiker mit Furigana
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ぶそうせるしがい
武装せる市街
黒島 伝治
Lesen Sie 武装せる市街 (ぶそうせるしがい) von 黒島 伝治 (くろしまでんじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 115.959 Zeichen · 234 Bildschirme
その子供達は、よう/\垂れだした花を昼間から、夜にかけてあさっていた。彼等は、その花をむしり取って食べるのだ。
枝がカギにひっかけられて、ポキンと折れていた。
「枝まで、折っちまっちゃア、駄目じゃないか!」
ひもじい子供たちは、花を食って、おなかをこしらえる。
「お、おい、山崎(しゃき)さん!」
幾分びっくりした叫声に、ほかのことを考えていた山崎は、ぎくっとした。洋車をとめると、福隆火柴の小山がおりてきた。工場内で、工人を慄えあがらし、えらばっている小山は、通りへ出ると顎が落ちて、燐くさく、芯が頼りなげに、ひょろ/\していた。
「山東軍は散々な敗北でしゅよ。」小山は、サシスセソがはっきり云えなかった。骨壊疽で義歯を支えていた犬歯が抜け落ち、下顎の門歯がとれてしまったのだ。「あの勇敢なコシャック騎兵までが逃げてきまひた。」
他人事でないという小山の意気込み方である。
「この様子では、これゃ、どうしゅたって、共産主義がこっちまでやってきましゅぞ。」真に大事だという話し振りで、「早よ、内地へ軍隊をくり出しゅように云ってやって貰わなけゃ、財産(しゃん)や工場だけじゃない、頭やチンポまで引きちぎられてしゅまいますぞ!」