Japanische Klassiker mit Furigana
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ほうそうやわ
法窓夜話
穂積 陳重
Lesen Sie 法窓夜話 (ほうそうやわ) von 穂積 陳重 (ほづみのぶしげ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 136.325 Zeichen · 264 Bildschirme
その幽閉中は、政府は食料として毎日僅に二十四スー(我四十五銭六厘ほど)を給与するに過ぎなかったが、氏の夫人マリアは、その夫が、自己の政敵にして且つ迫害者たる総督政府から供給を受けることを屑しとせずして、自らこれを差入れることとした。
グローチゥスの監禁は、始めの間は甚だ厳重であったから、その父といえども面会を許されなかったが、その後マリア夫人が面会を懇請するようになったとき、典獄は夫人に対って、もし一度び獄内に入るときは、再び外に出ることが出来ず、また一度び獄舎を出るときは再び帰獄することが出来ない。汝は夫と倶に一生を獄中で送ることを厭わぬかと聞いた。マリア夫人は、少しも躊躇することなく、直ちに右の条件を承諾し、自ら進んで囹圄の人となり、それより我夫とともに、甘んじて一生涯を鉄窓の下に呻吟しようとしたのであった。
当時グローチゥスは三十六歳であったが、終身禁錮の刑に処せられても、少しも失望することなく、その身は獄舎の中にありながらも、夫人マリアの慰藉と奨励とを受けつつ、一意専心思いを著述に潜めておった。かくて後には、典獄の許可を得て、ゴルクムなる友人たちに依頼して、一週に一度ずつ書籍を櫃に入れて交換出納し、また衣類などを洗濯のために送り出すことも許されるようになった。