Japanische Klassiker mit Furigana
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わたらせがわ
渡良瀬川
大鹿 卓
Lesen Sie 渡良瀬川 (わたらせがわ) von 大鹿 卓 (おおしかたく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 280.528 Zeichen · 557 Bildschirme
私もまたこの本堂に起って話をするのを決して他人のところで話をするようには思っておりません。諸君の家へいって、諸君の家の座敷か囲炉裏端で話すような気がするのでございます。私とこの総宗寺とは実に因縁が深い。諸君のうちには嘗てこの場所で私と語り合った方が相当おありのはずです。又そうでなくても諸君の祖父とか、父とか、或は兄とかいう方々とここで顔を合せているにちがいない。私は今から十数年前に、西郷南洲が兵に斃れること、また大久保甲東が暴殺にあうことを予言したところが、それが間もなく、いずれも的中した。そこでその的中にうぬぼれた結果、政治の改革に一身を犠牲にしようと決心したのでした。しかしこの正造は予言者でもなんでもない。天から才能を与えられた男でもない。学問、あるいは徳行のある者でもない。ただ真心ひとつを以て世の成行を見たからして偶然に的中した。それ故にうぬぼれて政治改革に志したというものの分を忘れはしない。自分の力の及ぶことと及ばないこととは心得ている。ですから、この前の第一回総選挙のときも、私はもう私などのでる幕でないと思った。私はなが年、自由と民権のために東奔西走してきたが、いよいよ私たち人民の希望した国会が開かれるとなれば、それで私の務は終ったのだという気持でした。