Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
かせいのまじゅつし
火星の魔術師
蘭 郁二郎
Lesen Sie 火星の魔術師 (かせいのまじゅつし) von 蘭 郁二郎 (らんいくじろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 151.120 Zeichen · 302 Bildschirme
と、その中野が転げこんだ物音を聞きつけたのか、船室のドアーが開くと、ひょっこり顔を出したのは、あの美少女だった。
「あら……」
向うでは、其処の壁に靠れて、肩で息をしている中野を見ると、ひどくびっくりしたらしかった。
「あ、さっきは失礼しました……。もう一度叔父に会いたいと思っているうちに動き出しちまったもんですから……。」
ぴょこりと一つ頭を下げると、出来るだけ好意をもたれるような笑顔を作った。
「まあ、今迄デッキにいらしたの……、よく飛ばされなかったわね」
「まったく……、えらいスピードですね、おまけにすーっと出たんで何時動き出したんかちっとも知らなかった」
と一と息して
「――それにしても、一向エンジンの音がしませんね」
「エンジン――?」
彼女はききかえしたけど、すぐ独りで頷いて
「そんな旧式なもんつけてませんわ、これ電気船ですもん」
「ははあ、するとやっぱり蓄電池かなんかで……」
中野は、そういえばこの船がスマートな流線型であるのは、煙突というものがなかったせいだ、と気づいた。
「蓄電池なんて、そんな重たい場ふさぎなもんなんて、使っていませんわ」
「へえ――、するとどういう仕掛けで」