Japanische Klassiker mit Furigana
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かせいへいだん
火星兵団
海野 十三
Lesen Sie 火星兵団 (かせいへいだん) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 307.889 Zeichen · 618 Bildschirme
モロー彗星に衝突されれば、地球人類は、みな死んでしまうのだぞ。それを助けてやろうとしているのに、恩を仇でかえすなんてことがあるか。この上は、ゆるせない。その血祭に、まず、貴様ののっているそのロケットを、うちおとして、息の根をとめてやるぞ」
「丸木。こっちは、平気じゃよ。それに反して、わがガス弾が、一発『ドーン』と、お前ののりものにあたれば、たちまち煙となって、おしまいになるぞ。つまり、空中葬になってしまうのだ。このへんで、降参したがいい」
「ばかを言え。おれは、もう、貴様のような人間は、相手にしないことにする」
丸木のことばは、あやしくふるえていた。
「博士、丸木艇は、速力をはやめていますよ。にげ出すのじゃないかしら」
千二少年が、さけんだ。
丸木艇は、とつぜん、長くのびたように見えた。そうして艇全体が、にわかに赤みをましたようであった。丸木艇は、速力をました。
「おや、丸木艇は、あんな方向へ行くぞ。うむ、にげるつもりだな」
と、蟻田博士が、叫んだ。
「あれあれ、あんなに、丸木艇は小さくなってしまいましたよ。ぐずぐずしていると、見失ってしまいますよ」
と、千二は、気が気でない。