Japanische Klassiker mit Furigana
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かせいへいだん
火星兵団
海野 十三
Lesen Sie 火星兵団 (かせいへいだん) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 307.889 Zeichen · 618 Bildschirme
1 奇怪な噂
1 奇怪な噂
もはや「火星兵団」の噂をお聞きになったであろうか!
ふむ、けさ地下鉄電車の中で、乗客が話をしているのを、横からちょっと小耳にはさんだとおっしゃるのか。
――いや全く、こいつは冗談じゃないですぞ。これはなにも、わしたち科学者が、おもしろ半分におどかしたがって言うのではないのですわい。今われわれ地球人類は、本気になって、そうして大いそぎで戦闘準備をしなくちゃならんのだ。しかるに、わしのいうことを小ばかにして、だれも信じようとはしない。これでは、やがてたいへんなことになる。わしは今から予言をする! 地球人類は、一人残らず死んでしまうだろう。第一「火星兵団」という名前を考えても、その恐るべき相手が、どういうことをしでかすつもりだか、たいがい想像がつくはずじゃと思うが――。
と、そういう話を、地下鉄電車の中で聞いたと、おっしゃるのか。
ふむ、なるほど。
そのことばづかいから察すると、そう言って自分一人で赤くなって興奮していた人というのは、からだの小柄の、頭の髪の毛も、顎のさきにのばした学者鬚も、みんな真白な老紳士だったであろう。
それに、ちがいないと言われるか。