Japanische Klassiker mit Furigana
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てりはきょうげん
照葉狂言
泉 鏡花
Lesen Sie 照葉狂言 (てりはきょうげん) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 49.730 Zeichen · 100 Bildschirme
仙冠者
一
」
女房は笑みつつ言う。そのままにも出でかねてや、姉上は内に入りたまい、
「まことに失礼いたしました。私もそそっかしい、考えたって解りますのにねえ。小母さん、悪く思召さないで下さいまし、ほんとにどうしよう私は。」と、ひたすらに詫びたまいぬ。
此方はただ可笑しがりて、
「いいえ、しかし何ですわ。うっかりした話はいたされませんね。私も吃驚しました、だって泣きようが太いのですもの。厭な人ねえ。貢さん、私ゃ懲々したよ。もうもうこんなことは聞かせません。」と半ばは怨顔なるぞ詮方なき。
「でも賢いのね。貢さん、よくお解りだった。」
と優しく頭撫でつつ、姉上の愛でたまうに、やや面を起せり。
「お嬢様。」とものありげに戸外より下婢の声懸けたれば、かの君はいそがわしく辞し去りたまいぬ。あと追うて出でむとせしを、女房の遮りて、笑いながら、
「あらそのまんまで遁げちゃずるいよ。もうひとつ手鞠唄をお聞かせでなくッちゃあ……」
再び唄いたり。辞みて唄わざらむには、うつくしき金魚もあわれまた継母の手に掛りやせむ。
仙冠者
一
我が居たる町は、一筋細長く東より西に爪先上りの小路なり。
両側に見好げなる仕舞家のみぞ並びける。