Japanische Klassiker mit Furigana
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てりはきょうげん
照葉狂言
泉 鏡花
Lesen Sie 照葉狂言 (てりはきょうげん) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 49.730 Zeichen · 100 Bildschirme
五
ほんに、そのくらいまでに、あんたを思うているものを、何と、貢さん、私の顔を見ながら、お雪はどうした、姉さんは達者かと、一言ぐらいは、何より先に云ってくんなされても可さそうなものを、小親に可愛がられるので、まるで忘れるとは、あんまりな、薄情だ。芸人になればそんなものか、怨じゃよ。」
俄に粛やかなる言語ぶりなり。
五
その時の我顔を、継母はじっと見しが、俄に笑い出しぬ。
「あの真面目な顔が、ははは、串戯じゃ、串戯じゃ。
何の、そんな水臭い人でない事は、私がちゃんと知っている。むむ、知っとるとも。
杏や、桃を欲しがった時分とは違うて、あんた色気が着いた。それでな、旧のように、小母さん、姉さんは、と言悪い。ところで、つい、言いそそくれておしまいのであろ。何、むかし馴染じゃあるけれど、今では女というものが分ったで、女と男、男と女、女と男ということが胸にあるに因って、私に遠慮をして、雪のことをちょっと口へ出し悪い、とまあいうたわけじゃの、違うまい。むむ。」
面を背けてわれは笑いぬ。継母は打頷き、
「それ見なされ。そこは何と言うても小母さんじゃ。胸の中は、ちゃんと見通の法印様。