Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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てりはきょうげん

照葉狂言

泉 鏡花

Lesen Sie 照葉狂言 (てりはきょうげん) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 49.730 Zeichen · 100 Bildschirme

Aozora Bunko

「高い縁から突き落されて、笄落し、小枕落し……」

と唄い続けつ。頭を垂れて聞き果てたり。

「何だか可哀っぽいのね。鬱いで来るようだけれど、飛んだおもしろいよ。私たちの覚えたのは、内方袖方、御手に蝶や花、どうやどうんど、どうやどうんど、一丁、二丁、三丁、四丁ッてもう陽気なことばかりで、訳が解らないけれど、貢さんのはまた格別だねえ。難有うござんした。それではちょうど隙だし、昨日のあの、阿銀小銀のあとを話してあげましょう。」

とて語り出づる、大方の筋は継母のその継しき児に酷きなりけり。

「昨日はどこまで話しましたッけね、そうそう、そうするとね、貢さん、妹の小銀と云う子が感心じゃありませんか。今の母様の子で、姉様の阿銀とはお肚が違っているのだけれど、それはそれは姉おもいの優しい子で、姉様が継母の悪だくみで山へ棄てられるというのを聞いて、どんなにか泣いたろう。何てッて頼んでも、母様は肯入れないし、父様は旅の空。家来や小者はもうみんなが母様におべっかッてるんだから、誰一人執成してくれようと云うものはなし、しかたがないので、そっとね、姉様が冤の罪を被せられて――昨夕話したッけ――冤というのは何にも知らない罪を塗りつけられたの。