Japanische Klassiker mit Furigana
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てりはきょうげん
照葉狂言
泉 鏡花
Lesen Sie 照葉狂言 (てりはきょうげん) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 49.730 Zeichen · 100 Bildschirme
四
」
「小……稲、いや、違うた。稲じゃない、稲じゃない、はて、何とか言う。」
眉を顰めながら顔を斜にす。太く考うる状なれば、あえてその意を迎えむとにはあらねど、かりにもかの女の母なれば、われは遂にわが惜しき小親の名語りたり。
「違いますか、小親。」
「うむ、それそれ、それそれその小親と言うのじゃ。小親じゃ。ははははは。」
蓮葉なる笑声、小親にゃ聞えむかと、思わず楽屋なる居室の方見られたり。
継母は憚る状なく、
「その小親、と言うのは、あんた、中が好いのかな。」
「何ですね、小母さん。」
四
「はッはッはッ、可愛がられておいでじゃろ。私は早あんたが掌へ乗っかるような時の事から知っとるで、そこは豪いもの。顔を見るとちゃんと分ります。可愛がられると書いてある。」
快よからずニタニタ笑いて、
「そしてその小親と云うのは幾歳におなりだ。はははは、別嬪盛じゃと言えば、十七かな、八ぐらい?」
「いいえ、二十二。」
「む、二十二はちょうどいい。二十二は好い年じゃ。ちょうどその位な時が好いものじゃ。何でもその時分が盛じゃ。あんたも佳い別嬪に可愛がられて羨ましいの。いんえ、隠しなさるな、書いてある、書いてある。