Japanische Klassiker mit Furigana
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ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
Lesen Sie 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 229.387 Zeichen · 453 Bildschirme
今年の後半に、どうやら身につけた前提的な日常生活の条件(早ね早おきからはじまって、経済的な面での処置など)の上で、来年は勉学もすすみ、生活に生じて来る様々の現象にもやや可に処すことが出来るだろうと思って。
その舟がどういう舟とは云い現わせないが、私は、あなたの乗っていらっしゃる船の中へ、一層身を落付けてのり込んだ気持です。よく手元を見ていて、足の構えを見ていて、そこから学び、やがて一人前の漕ぎ仲間となれるように。凝っと見ていて、考えて、会得してやって見てゆく、そこに何とも云えないたのしさとよろこびを感じます。
あなたは今年のお歳暮に百合子論を下さるわけにはゆかないでしょうか。最も真面目な意味で、総括的に、展望的に、そしてきょうの手紙のような立派さで書かれた百合子論は実にほしいと思います。低俗さ(あらゆる面での)を、私は否定しません。否定出来ないことだもの。低俗さがそのものとして現実的に納得批判され、高められるためには、より高い規準こそ必須で、当人は主観的にはそれが分っているつもりで、実はいつしかそのものが低まって来ているような時代的特徴について、私は主観的なものに立っていて、なかなか承認出来ない形であったと思います。