Japanische Klassiker mit Furigana
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ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
Lesen Sie 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 229.387 Zeichen · 453 Bildschirme
十月十六日
体癖を知るためにと云われると、だってというよりどころがないから、これ又閉口しておとなしく云うことをきくしかなし。きょうあたりから、では又こまかく計って書きます。就眠、起床もかきます。(小学生の叱られみたいね)
小母さん、可哀想にくすんで居られます。折角いらしたのだから上野、浅草、明治神宮、日比谷、エノケンからデパートまでおともしました。きのうきょうは、もと十条にいた本間さんに来て貰って、布団を新しくして、昨夜からはそれにおよりました。Tさんが来たら、しくのもなかったから。
電報をありがとう。やっと電報らしく三時すこしすぎつきました。家のことについて、滑稽な笑話があるのですが、この次に。美しい顔をしてよい身なりをして、女の人って、何て途方もない脳みそをつめているのかとふき出す話。では又ね
十月十六日 〔巣鴨拘置所の顕治宛 目白より(封書)〕
十月十六日 第六十信
手の先の冷える雨ですね。こうやって手紙を書こうとすると、はじめてテーブルの木の肌がひやりと感じられます。あなたはお寒くないかしら。もう毛のズボン下着ていらっしゃるかしら。
きょうはね、クスリと笑えるような、滑稽な家族的な日です。