Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ごくちゅうへのてがみ

獄中への手紙

宮本 百合子

Lesen Sie 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 289.044 Zeichen · 575 Bildschirme

Aozora Bunko

やっとめいめい吻っとしているのでしょう。私はきょうはやっといつもの皮膚になりました。お式のときの着物、真新しいのが帯の下すっかりちぢんでしまった。何しろ大したお辞儀の数ですから。これでもまだ簡略の由です。あたり前だと次の日即ち七日にひるは女客、夜は男客で、ごったかえすのだそうですから。

きょうあたりはきっとお母さん何となしおねむいでしょう、さぞつかれが出たでしょう、何しろ話がきまってから十二日間というスピード婚礼ですから。お嫁さんはもう家へ来たひとという心持でいることがよくわかります。決してどうかしらとは思っていないわ。お里のお母さんには、私たちのお土産としていいパナマのハンドバッグをおくりました。

お嫁さんにその兄夫婦からおくりものをするというようなことは例のないことなのですって。ですから大変およろこびです、かいぞえの髪結さんは、これ迄何百のお嫁さんをお世話したが云々と、盛にここの花嫁の幸運を讚えて居りました。二人とも互が気に入っているらしいから何よりです。お里がえりに出かけるとき、達ちゃんのお仕度がかりは私でね、いいネクタイもって行ってやって、林町の銀のバックルとともに大いに光彩を添えました。