Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

ごくちゅうへのてがみ

獄中への手紙

宮本 百合子

Lesen Sie 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 289.044 Zeichen · 575 Bildschirme

Aozora Bunko

話しかたというものに独特な味いがあります、それからそれを話す様子にも。その情景にも。そしてね、こんなことも思います。人間にも鳥のように、声で唱うしか表現の出来ないような情感もある、と。その声を大抵は胸の中にたたんで暮すのね。人間の胸がもしもアコーディオンであったらどんなに色様々の音を発することでしょう。人間の芸術に音楽があるわけですね。うたう心というものは面白いものですね。うたわんと欲する心も美しい。前奏のメロディーが委曲をつくしてリズムがたかまり、将にデュエットがうたわれようとするときの光彩にあふれた美しさ。全く陸離たる麗やかさ。光漲るなかに何と大きい精神の慰安が在ることでしょう。そういう美しさは涙を浮ばせるものであって、その涙のなかにこころを洗う新しく鮮やかなものがこもっていて。「ああわれは竪琴」という短い詩があります。絃をはられた竪琴が、ああわれは竪琴と、やさしくつよくかき鳴らされることを希っているソネットです。このソネットは目の中に見入り、膝の上に手をおいて、ゆるやかなふしでうたわれるうたですね。一年のうちに一月はユリの詩の月ですから、どうしたって。