Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ごくちゅうへのてがみ

獄中への手紙

宮本 百合子

Lesen Sie 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 289.044 Zeichen · 575 Bildschirme

Aozora Bunko

なるほど、こういうところなのだナと現実の生活力というものについて考えます。

私の前にいるのはクリーム色のブラウスをきた娘さんで、女子医専か何かのひとらしくドイツ語の文法をひっぱって一生けんめい作文中です。右のとなりはおとなしい日本風の娘さんで、キレイにキレイに何かノートとっていて、一寸字を間ちがえるとナイフで削って、ひょっと見るといつの間にかつっぷして眠っているの。おとなしい動物らしさが可笑しいような、気持わるいような。

お恭ちゃんの兄さんが、自分の働いている村の健康調査の仕事をまとめてレポートをつくりました。それを貰いました。農村の生活事情の分析を土台として、結核の状態、乳児の状態などしらべてあって、二年半の仕事の結果としては十分評価してよいもののようです。なかなかがんばりやなのでしょう。お恭ちゃんはこの兄さんが好きで崇拝しているのね。だから兄さんのいうとおり私のところへも来たのでしょう。いい子だけれど、すこし猫の子で、自主性が足りないの。熱血的よ。面白いでしょう? 来年ぐらいになったら、英文タイプをならうのですって。兄さんの関係で結婚の対手はお百姓さんではないでしょうから、それはいい細君の役にたつかもしれないから。