Japanische Klassiker mit Furigana
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ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
Lesen Sie 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 289.044 Zeichen · 575 Bildschirme
私たちの散歩、夜の散歩で、あの本郷の三角路の角の店へ行ったことがあったでしょう? あのときのうれしさ、おかしさ、いろいろ思い出して、何かそこに共通な面白さ、愉快さを感じます。
わかりやすく書くこと、それはテーマの本質上の深さを低くめたりすることではないということ。そのことはよく考えてかいてゆくつもりです。もし私がそういう傾向に陥るとすれば私の文筆の価値はないのですから。随分いろいろのものをかいて、かけて、しかし雑文は一つもないという確信をもてることは新しい文学の作家にとって絶対の必要ですから。
玄人芸は根気仕事というの、里見の芸談のプラスとマイナス、これにも仰云るとおりよく出て居りますね。『文学』なんぞという作品は鼻もちならないものです。ヘミングウェイ、そう? 私ももう二階が暑さで苦しいということもなくなりましたから、この二月ばかりは昼間が実に能率的につかわれます。今年の夏は多賀ちゃんが下の部屋つかっていて、私ずっと二階で、そのあつさ。大分参ったのは其もありました。午前四時間から五時間一息にやって、午後すこし仕事して。相当よ。でもやっぱり所謂速筆ではありませんね。