Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ごくちゅうへのてがみ

獄中への手紙

宮本 百合子

Lesen Sie 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 289.044 Zeichen · 575 Bildschirme

Aozora Bunko

食卓で自己紹介して(みんなが)一般的に知り合いとなったわけでした。大勢の中でしたから、知らない人もあって(何人も)万事自然でよかったと思います。これは初めてのことでしたから改めて一寸。

そしたらきのう、てっちゃんが急いで来たから何かと思ったら勤め口がありそうなのですって。産業組合か何かの仕事で地味なもの。月給六、七十円の由。どうしようかと、私に相談に来てくれたというわけです。「ほかに相談するひともないもの、宮本しか」とポーと赤くなっている。「結構でしょう? つとめて見たらいいと思う」と申しました。一度もつとめ人の生活をしないで暮せるというような生活は今の世の中では例外です。いきなり食える食えないのことではなくて、やはりてっちゃんが電話一つかけられないとそれで通っている生活なんて、大ぼっちゃんで変です。いきなりいやにサラリーマンになってはやり切れないでしょうから、そんなところが小手しらべに大いによいでしょうと申しました。あなただってきっとそうおっしゃるでしょう? 子供がすこし成長してくれば、フラフラのお父さんなんかはよくありませんし。どうするか、多分きめるのでしょう。