Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

ごくちゅうへのてがみ

獄中への手紙

宮本 百合子

Lesen Sie 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 289.044 Zeichen · 575 Bildschirme

Aozora Bunko

きょうはね、午前仕事して、午後からあなたの羽織の紐を買いに出て、夕方かえって、深い深いよろこばしい思いで殆どしんみりして、茶の間でひとりで、買って来たいい色の羽織の紐を結んだりといたりして眺めながら、考えて居りました。よく似合うわ、奇麗だことね、そう思いながら、頭のしんでは極めて遠大雄大な文学の展望を描きながら。あーあ楽しい、と思ったの。こんないい色の羽織の紐、こっち側から一寸はなれて見ていいわ、という景色のないのは残念と思いながら、こんなこまかな女房のよろこびとこんな大きい芸術のうれしさとがとけあって一つにもてるということにある条件、沁々と感じました。

私のうれしがりかたすこし強すぎるとお思いになるかと思いますが、それは安心なすっていいのよ。わかったということも理解である場合と発見という場合とがあってね、理解が発見的境地をもたらす場合、その者にとって、他人が知っているとは全然別様に作用する発見であり得るということはあり得るのですもの。

もうすこし仕事片づけたらこの本をもう一度よんでね、つづいて第十章のところのこまかくかいたものをよんで、そして初め間違えてよみはじめたものをよむつもりです、面白い。