Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ごくちゅうへのてがみ

獄中への手紙

宮本 百合子

Lesen Sie 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 230.599 Zeichen · 458 Bildschirme

Aozora Bunko

きのうも九十度になりました。私は手が又はれぼったくなりましたから、気をつけてオリザニンのんで、今年の夏は下へおりて、四・半で勉強します。去年の夏は多賀ちゃんがいて、私は二階にいたので眼が変になるようになってしまったから。今年はいろいろ工夫をこらして、うまくやらなければなりません。それに可笑しいのね、私の体は。風の吹きとおすところにいては仕事出来ないし、ひどくつかれるし。せんぷうきの風なんてじかに当るのは全く駄目です、それで二階がたまらなくなるのね、しめますから。むれる一方で。

若い人たちの家、それはいいのがないのも実際です、が、旦那さんの方が、消極的我ままで、きまらないところもあり。私はこういうタイプ迚もやってゆけないと思う。よくあるのね、女にも男にも。男のこういうのは、本当によくあります。ちっとも生活の輪が内からの力でひろげられて行かないところ。こういう性格も描くべきです。二人を比較して実に対照的よ。おくさんの方は、自然に反応して自然にひろげられてゆく、そういう傾向ですから。

Kの殿様的我ままの消極性も似ていて。

今の勉強が沈潜しなくてはならないというのは実にそうね。