Japanische Klassiker mit Furigana
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ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
Lesen Sie 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 230.599 Zeichen · 458 Bildschirme
七月三日
たとえば主人公に老人をもって来る、何となしの流行。『帝大新聞』に感想かきましたけれど。文学が一応常識からは歪んだようなものの正当さ正常さの人間価値を見出して、更にそれより高くなろうとするに多くのものが力及ばないというところには、これはカッコつきでない深刻な課題があるのね。そういうことを考えるときのロバはクサンチッペではないのよ。ああ、でもロバという名をつけたのは誰なの、あなたなの? それとも私?
[自注6]トラさんの眼――顕治トラホームに似た眼疾を患った。
七月三日 〔巣鴨拘置所の顕治宛 目白より(封書)〕
七月三日 第三十二信
三十日づけのお手紙、きのうの朝。
それから、きのうは電報をありがとう。丁度午後から留守していて、その間に浩子さんが一寸出かけた又そのルスにあれが来たので、浩子さんは、雑司ヶ谷のあの分室まで行ってとって来てくれて、白木屋の角で会ったらすぐわたしてくれました。
浩子さんいいところがあるでしょう? 大変律気でうれしく、何だかおキクさんのよかった面をふっと思い出し、あのひとも北海道だったと思い、何だかいろいろ感じながら、霊岸島の方へ歩いていました。