Japanische Klassiker mit Furigana
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ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
Lesen Sie 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 230.599 Zeichen · 458 Bildschirme
『婦人公論』で、「我が師我が友」というのをずっと出していて、阿部次郎だのいろんな人がかいているの。正月私のをためしにのせてみるのですって。これから二十枚ほどかいてみます。何かあのひとたちの間では目算があるのでしょう。私は自然に書けるものを真面目に書いてみて、それでのせられればよしと思う程度の心持で考えて居ります。
きょうは三笠へ電話かけて、教えて下すった本をきいて見ましょう。
きのう春江という咲枝の姉さんが一寸来て、面白い話をして行ったわ、そこのうちのおかあさんは七十歳でおじいさんは八十です。七十のおばあさんは勝気な江戸っ子で多勢の子供や孫を育て、大きい家をとりまわしてこれまで暮して来て、数年前突然喀血しました。肺の故障ですって。それでもいいあんばいに大したことなくて、東京のうちに暮し、八十のおじいさんは茅ヶ崎とかに下の弟の夫妻といるの。おじいさんは謡をやり、和歌をよみ、古今の歌をよむのですって。すると、おばあさんがふっと本をよみはじめて、古典をずっとさかのぼって、この頃は万葉に熱心で、看護婦対手にわからない字があると字引きひっぱってなかなか本を集めて一日あきずにやっているのだって。