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Japanische Klassiker mit Furigana

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わたしのこうりしょうどう

私の小売商道

相馬 愛蔵

Lesen Sie 私の小売商道 (わたしのこうりしょうどう) von 相馬 愛蔵 (そうまあいぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 160.396 Zeichen · 312 Bildschirme

Aozora Bunko

また出入りの八百屋、魚屋は初めはことさらに、これは奥のもの、これはお勝手向き、と区別をつけて、その日の用の有無を尋ねるのであったが、これをもって見れば、多くの家では家人と雇人の食物に等差があるものだということが想像される。甚しきは肉なり魚なりを家人の分だけ用意し、小僧女中等の分を買わず、子供の食い残しかまたは昨日の煮物のおあまりを台所の隅で頂かせる家もあるように聞いている。これは小商人及び給金取りのいわゆる屋敷風の家庭に最も多いとのことである。これに反して昔風の堅気の商家では、旦那を初めとし、番頭小僧女中ことごとく三度の食事はみな同一の粗食を取っている。されど時々主人家族は用事に托して外出し、料理屋に入り、日頃の渇望を充たすのであるが、小店の主人やお屋敷の如く、雇人の前に御馳走を見せびらかすような罪つくりはしない。粗食の結果は雇人どもは毎夜店を閉じて眠りに就く前、そっとまぎれ出て軒下のおでん屋あるいは横町の屋台ずし一品料理など、暖簾の内にもぐり込みてせわしく頬張り、あるいは主人の用を帯びて外出した時に、また朔日十五日の休みにめいめい好み好みの飲食店に入って、これも日頃不平を鳴らしている腹の虫を抑えつけるのである。