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Japanische Klassiker mit Furigana

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わたしのこうりしょうどう

私の小売商道

相馬 愛蔵

Lesen Sie 私の小売商道 (わたしのこうりしょうどう) von 相馬 愛蔵 (そうまあいぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 160.396 Zeichen · 312 Bildschirme

Aozora Bunko

たとえ岩崎でも

よく宮家からも御注文をいただくが、やはり電車賃はいただいている。私は電車賃を請求しても、これに要する手間だけは御客様へのサービスだと考える。私のところで奉仕パンと称して品質を非常に吟味したもの――これは私が我が国にパン食を普及せしめたいという抱負もあるので――一本三十銭の原料代で売出している。これは絶対に配達しない。近頃ではお客様の方も私の精神をよく理解して快く自分で持ち帰って下さる。長年の得意で心安い奥さんなどは「欲と二人連れとはこれをいうんでしょう」と快く二、三本抱えて行かれる。

我が国では遠くの方から注文があると名誉と心得て、炭一俵、牛乳一本の注文でも喜んで持って行く店があるが、その間にかえって大切な近所のお得意さんを他の店に取られるといったようなことになり、結局においてかえって損をすることとなるのであります。

たとえ岩崎でも

いまは商売をやめたが、本郷切通しに山加屋という東京でも一流の呉服屋店があった。ここの主人はなかなかしっかりしていて、店の主義として外交販売を一切しなかった。切通しといえばすぐ近所に岩崎があり、前田侯爵がある。山加屋は当時にあっては有名呉服屋だから、この両家で品物を持って来て見せろという。