Japanische Klassiker mit Furigana
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わたしのこうりしょうどう
私の小売商道
相馬 愛蔵
Lesen Sie 私の小売商道 (わたしのこうりしょうどう) von 相馬 愛蔵 (そうまあいぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 160.396 Zeichen · 312 Bildschirme
鶏小屋だと思ったら人間の小屋だった
また、ロンドンだのパリだのの郊外に行くと、五十坪か六十坪ぐらいの畑の真ん中に三畳敷ぐらいのバラックが何百何十と並んで居る。私は初め汽車の窓から眺めてずいぶん沢山な鶏小屋があるものだと驚いたが、皆な人間の小屋であることをあとで知りました。これも蜂の巣式の家に住って居る都人士のくつろぐ場所で、土曜から日曜にかけて遊びに行く小さな別荘なのでありました。
日本には外国のような大建築もないが、またこんなチッポケな別荘もない。彼らはその郊外の小さな別荘に行って花を作るとか、作ってある苺を摘んで食べるとかして一日をたのしく遊ぶのであります。そういう家が幾千となくある。これらも窮屈で殺風景な部屋に住んでいる結果として、必然的にこんな流行が生じたのでありましょう。
とにかく、蜂の巣建築の結果が、公園の必要を生じ、喫茶店の繁昌となり、それから長く椅子を占領されたり、音楽を聞かせたりするので、喫茶店はその代をコーヒーその他飲食物に加算するので、前に話したように高価になるのであります。
こういう事情でありますので、単に街が立派であるのを見て驚いたり、コーヒー店の立派なのを見て感心したり、また公園をむやみに讃美したりして、ただ日本は非常に劣って居る、後れて居ると言って悲観するにはあたらないと思います。