Japanische Klassiker mit Furigana
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はなとりゅう
花と龍
火野 葦平
Lesen Sie 花と龍 (はなとりゅう) von 火野 葦平 (ひのあしへい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 410.131 Zeichen · 824 Bildschirme
警察に知らしゃあ、わたしが後で殺されるし、……そしたら、今朝になって、わたしと仲ようしとる、やっぱり傭兵で出かけたバクチ打ちが、すっかり、話してくれたんです」
君香は、ためいきをつくように、
「ほんまに、金さんも、難儀やなあ。あての死んだお父はんが、よう、いやはってた――男は、いったん、家の閾をまたいで出たら、七人の敵が居る、と思え。帰って来ると思うな。……って。金さんも、売りだして、男になるのはええが、この若松は、七人どころか、百人もの敵が、うようよ、しとるのやさかい、命は、なんぼあっても、足らへん。ただ、ちょっと、頭をもたげかけさえすりゃ――生意気や、殺ってしまえ。……まるきり、無茶や。他人事や、あらへん。いつ、こっちの番に廻って来るか……?」
その兆候は、すでに、あるのであった。
お京の張りのある眼が、異様に、光っている。
父と母
夕暮近くなると、雨が降って来た。生あたたかい、煙った春の空気のなかに、金比羅山の桜がぼやけ、その右につらなる高塔山のいただきには、密集した松林が、山上に乗りあげた軍艦のようである。港の方で鳴る船の汽笛も、寝ぼけたように、ひどく、もの憂い。