Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
はなとりゅう
花と龍
火野 葦平
Lesen Sie 花と龍 (はなとりゅう) von 火野 葦平 (ひのあしへい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 410.131 Zeichen · 824 Bildschirme
井上安五郎は、まだよく知らない様子であった。
「わたしも、そんなに、深い交際はないんじゃけど、これまで見たところ、なんぼか、骨ッ節のある男のようにある。小倉の競馬場で、誰かを殺して、刑を終えて帰ってから、新地で、料理屋をしとるんじゃが、「飛鳥」の森新之助が兄弟分のごと、しとるらしゅうて、わたしも知りあいになったんじゃ。まだ、四十には間のある、身体は弱そうな男じゃが、……」
「玉井さん」と、原田が、「森君と、その島崎とが兄弟分なら、森君はあんたの弟分じゃけん、あんたも島崎と兄弟分ちゅう理窟になりゃせんな?」
「それは、そうじゃけんど、そこまでは考えとらん。森新之助が島崎と仲ようするのを、わたしが止めるわけにも行かんので、黙っとるだけじゃ」
「この若松は、変てこなところばい。人を殺して帰って来さえすりゃ、幅が利く。顔役になって売り出せる。それで、まだ青二才の無法者どもが、まるで、それをやくざ憲法のごと考えて、人を殺したがる。おまけに、暗殺命令を発する本部がある。命令一下、品川信健を殺した西中宗之助は、監獄から出て来ると、恩賞に、小い炭坑を貰うて、顔役になった。