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Japanische Klassiker mit Furigana

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はなとりゅう

花と龍

火野 葦平

Lesen Sie 花と龍 (はなとりゅう) von 火野 葦平 (ひのあしへい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 410.131 Zeichen · 824 Bildschirme

Aozora Bunko

山笠は、ときどき、ワッショ、ワッショ、と、喊声をあげて走りだす。山笠には、どれにも、十人ほどの大人がついている。

十二区の山笠の横には、金五郎の姿があった。おどけ好きの金五郎は、武蔵坊弁慶の恰好をつくり、大小刀を二本、薙刀、高い一本歯の足駄をはいている。その外は、子供も、大人も、白と黒、横縞の揃いの衣裳、白の鉢巻。山車のうえでは、打ち鳴らされる鉦太鼓につれて、金粉銀粉をやたらに振りかけられた巨大な龍が、菊と百合との花束を抱いて、進行につれて、生きてでもいるように、ゆらめき動く。

「オヤジ」

明治町を通過しているとき、ボーシンの中山弥志馬が、後から、声をかけた。仕事が休みなので、中山も祭衣裳で、山笠についていた。

「うん?」

「気をつけんと、七区の山笠が、うちの山笠に、喧嘩を吹っかけるという噂がありますばい」

「七区?……おかしいなあ。七区というのは、松ヶ枝町、明治町、三内町、……なにも、いざこざのあるわけはないが、……」

「わたしも、そう思いますけんど、みんながそういうちょります」

「友田は四区、栗田は十五区、……吉田親分のいる老松町もちがうし、……七区?……誰が居ったかなあ?」