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Japanische Klassiker mit Furigana

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はなとりゅう

花と龍

火野 葦平

Lesen Sie 花と龍 (はなとりゅう) von 火野 葦平 (ひのあしへい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 410.131 Zeichen · 824 Bildschirme

Aozora Bunko

引き抜くと、

「ワアイ」

意味のない叫び声を発して、一散に走りだした。

雪は降りやまない。まっ白な道路のうえに、椿か、薔薇かの花びらをまいたように、点々と、血痕がついている。それは、花が散りしくように、次第に増えて行き、或る街角には、真紅の花束を投げすてたように、かたまっていた。

友田部隊と、島崎部隊との人数はわからない。少くとも、両者合して百人に近い暴力団が、戦闘に従事しているように思われる。青い鉢巻をしていることで、島崎勢であることだけは、判別できた。

友田喜造邸は、要塞化しているらしかった。屋上には、機関銃が据えられていると、噂された。

栗田銀五の家は、露地の奥にあった。その入口に銃口を向けて、内側の柱に、猟銃がくくりつけてあった。引鉄をひきさえすればよいのである。なぐりこんだ島崎隊の数人が、この猟銃の散弾を、真正面から浴びた。

「……去年の秋のわずらいに、いっそ死んでしもうたなら、……」

なお、金五郎が語っている間に、森新之助は、抜刀して、日若座の裏口から、雪の街へ、飛び出していた。

「勇さん、……勇さん、……」

新之助は、島崎の姿を求めて、乱戦のなかを右往左往した。