Japanische Klassiker mit Furigana
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ちょうじんニコラ
超人ニコラ/大金塊
江戸川 乱歩
Lesen Sie 超人ニコラ/大金塊 (ちょうじんニコラ) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 175.219 Zeichen · 350 Bildschirme
「わしの家にとっては、何よりもたいせつなものをぬすまれたかもしれないのだよ。」
「たいせつなものって、なんです。」
「ある書類なのだ。」
「じゃ、その書類をしらべてみたらいいじゃありませんか。なくなっているかどうか。」
「ところがね、おとうさまも、その書類が、どこにしまってあったか知らないのだよ。」
「え、おとうさまも知らないんですって? おわすれになったのですか?」
不二夫君は、なんだかへんだというような顔をして、じっと、おとうさまの顔を見つめました。
「いや、わすれたんじゃない。はじめから知らないのだよ。しかし、この家のどこかに、その書類がかくしてあることはわかっていたのだ。この家を建てたおじさんが、そのかくし場所をわしにいわないで亡くなってしまわれたのでね。あんなふうに急な病気で、遺言をするひまがなかったものだからね。」
「じゃ、そんなたいせつなものが、この客間のどこかにかくしてあったのですね。それを、どろぼうがさぐりだしてぬすんでいったのでしょうか。」
「どうもそうとしか考えられない。そんな大さわぎをして、何もぬすんでいかなかったはずはないからね。」
それ以上は、いくらたずねても、おとうさまは、何もおっしゃいませんでした。