Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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てっとうのかいじん

鉄塔の怪人/海底の魔術師

江戸川 乱歩

Lesen Sie 鉄塔の怪人/海底の魔術師 (てっとうのかいじん) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 160.770 Zeichen · 322 Bildschirme

Aozora Bunko

「なんだか、いまへんな声がしたようだね。」

賢吉君のおとうさんが、おくの部屋から茶の間に出てきました。

「賢吉の部屋のようですわ。どうしたんでしょう。あなた、行って見てくださいませんか。」

おかあさんも心配そうな顔で立ちあがっていました。

「行ってみよう。戸田君も、いっしょにきたまえ。」

おとうさんは、廊下にいた書生の戸田君をつれて、賢吉少年の勉強部屋にいそぎました。

「賢ちゃん、今、なにかいったかい。」

ドアの外から声をかけてもなんの返事もありません。そして、部屋の中では、なにかゴトゴトと、みょうな音がしています。

「だれだっ、そこにいるのは?」

書生の戸田君が、どなって、ドアをひらこうとしましたが、中からかぎがかけてあることがわかりました。

「へんですね。賢ちゃんは、めったにかぎなんかかけたことがないのに。……おなじかぎが、もうひとつ茶の間にありましたね。ぼく取ってきます。」

戸田君は、そういってかけだしていきましたが、すぐにひきかえしてきて、そのかぎでドアをひらきました。

そして、ひと目部屋の中を見ると、ふたりは、おもわず「あっ。」と、声をたてないではいられませんでした。