Japanische Klassiker mit Furigana
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てっとうのかいじん
鉄塔の怪人/海底の魔術師
江戸川 乱歩
Lesen Sie 鉄塔の怪人/海底の魔術師 (てっとうのかいじん) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 160.770 Zeichen · 322 Bildschirme
鉄塔王国
しばらく走りつづけるうちに、数寄屋橋の交番から、ふたりのおまわりさんが、とびだしてきました。そして、ピストルをさしむけながら、怪物のゆくてに立ちふさがったのですが、カブトムシはへいきで、まるで機械のように、そのおまわりさんたちを、めがけて、つきすすんでいきます。パーン、パーンと二発の銃声がひびきました。しかし怪物は、すこしもひるみません。そのまま走りつづけて、おまわりさんたちを、左右にはねとばしてしまいました。
ふたりのおまわりさんは、おそろしいいきおいで、地面にたたきつけられ、きゅうに起きあがることもできません。あのするどいツノでつきさされなかったのが、まだしも、しあわせというものでした。
怪物は、あれよあれよというまに、数寄屋橋をわたり、きゅうに右にまがったかとおもうと、どこかへ、見えなくなってしまいました。おまわりさんや、町の人たちが、橋をわたって、そのへんを、くまなくさがしまわったのですが、あの怪物のいやらしい姿は、もう、どこにも、見あたりませんでした。まるで、消えうせたように、いなくなってしまったのです。
鉄塔王国
そのおばけカムトムシの、つやつやしたまっ黒な背中には、がい骨の顔のような、白いもようが、ついていました。