Japanische Klassiker mit Furigana
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てっとうのかいじん
鉄塔の怪人/海底の魔術師
江戸川 乱歩
Lesen Sie 鉄塔の怪人/海底の魔術師 (てっとうのかいじん) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 160.770 Zeichen · 322 Bildschirme
そうして話しているうちに、東の空が、ボーッと、明るくなってきました。太陽が出るまえのうす明かりです。
そこで、ふたりは漁師に、おれいをいって外に出ました。もう、足もとが見えないほどではなく、いくら歩いてもあぶなくはありません。ふたりは、海岸にそって、テクテクと歩きだしました。
一直線に歩くのではなくて、松の林があれば、その中をしらべ、こだかくなった丘があれば、そのまわりをしらべ、地面に穴があれば、その中をのぞくというふうに、なにかをさがしながら歩きまわるのでした。
海の方をながめると、ハヤブサ丸の船体が、ボーッと黒く見えています。そのハヤブサ丸が、いちばん近くに見えるところにきますと、明智探偵は、いままでよりは、いっそう注意ぶかく、そのへんの地面をしらべていましたが、ふと立ちどまって、むこうの松の林を見つめました。
そこには大きな松の木が五―六本はえて、その下に、せいのひくい木が、いっぱいしげっていました。名探偵は、そのしげみの中に、なにかをみつけたのです。
「しずかに、音をたてないように。」
小林少年に、そっとささやいて、そこに近づくと、松の木の太いみきのかげに、からだをかくして、むこうのしげみを、すかして見るのでした。