Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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てっとうのかいじん

鉄塔の怪人/海底の魔術師

江戸川 乱歩

Lesen Sie 鉄塔の怪人/海底の魔術師 (てっとうのかいじん) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 160.770 Zeichen · 322 Bildschirme

Aozora Bunko

やがて、レンズのむこうのカブトムシも、腹が二つにさけたのです。そして、その中から、ひとりの少年があらわれたのです。おやっとおもって、見つめていますと、十何びきのカブトムシが、つぎつぎと、ひっくりかえり、つぎつぎと、おなかがさけて、中から、ひとりずつ、かわいらしい少年が、あらわれてきました。そして、その少年たちは、列をつくって、石の部屋の中を、グルグルまわりはじめたのです。

「どうだね。おもしろいだろう。これは鉄塔王国のカブトムシ少年隊だ。賢二君、きみもいまに、この少年隊にはいるのだよ。そして、カブトムシのよろいをきせられて、訓練をうけるのだ。アハハハ……。」

じいさんは、長い白ひげをピクピクふるわせながら、大きな口で笑いました。そして、賢二君たちの頭をおさえていた手をはなしました。

自由になったので、おもわず、じいさんの顔を見あげますと、しわくちゃのじいさんは、大きな口をひらいて、赤い舌をヘラヘラさせて、いつまでも笑いつづけています。その顔が、童話に出てくる魔法つかいとそっくりに見えました。

ふたりの少年は、まるで背中に氷でもおしつけられたように、ゾーッとして、いきなりおうちのほうへ、かけだしました。