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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(九) 全十冊

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(九) 全十冊 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 41.029 Zeichen · 82 Bildschirme

Aozora Bunko

叔父の安兵衛は確り店を預かって、重三郎の儘にさせないから、自分の足場を確りと拵えた上で、こんどは安兵衛を殺す気になったかも知れない」

「それほどの太てえ奴が、なんだって親分のところへ来て、両国の橋の下から拾われたの、乞食までしたのと、余計なことをペラペラしゃべったんでしょう。黙って居りゃ知れずに済むことじゃありませんか」

八五郎には重三郎の打ち開けた態度が、藪蛇としか見えなかったのです。

「そう思うのもいちおうもっともだが、お前はあの重三郎を見て変だとは思わなかったか」

「へエ?」

「あれを、四谷忍町の小松屋の若旦那と聞いて、変には思わなかったかと訊いているんだよ」

「変でしたよ、何処か荒っぽいところがあって――身扮も言葉遣も大店の息子らしくはしていましたが、顔の色が妙に陽焦けがしているし、声が少し塩辛で、手足も妙に荒れていましたね」

重三郎には全く大店の若旦那らしい線の柔らかさというものがなかったのです。

「其処だよ――重三郎も自分でよくそれを知っていたのだよ、おれの眼は胡麻化せないと思ったから訊かれるとすぐ身の上を打ち開けて正直そうに持ちかけ、しんみりさせて自分を信用させるつもりだったのさ。