Japanische Klassiker mit Furigana
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あおべかにっき
青べか日記
山本 周五郎
Lesen Sie 青べか日記 (あおべかにっき) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 37.334 Zeichen · 76 Bildschirme
二五八八年=昭和三年=二五歳
しっかりしろ三十六、貴様は挫けるのか、世間の奴等に万歳を叫ばし度いのか、元気を出せ、貴様は選ばれた男だぞ、そして確りとその両の足で立上って困苦や窮乏を迎えろ、貴様にはその力があるんだぞ、忘れるな、自分を尚べ大事にしろ。そして、さあ、笑え。
二五八八年=昭和三年=二五歳(在浦安町)
今日は堀の薬師さまの縁日であった。高梨夫妻が誘いに来たので出掛けた。あの留さんも一緒だった。縁日は大変に賑やかだった、娘達が大胆である、驚いて了った。十五位の身重の少女を見た。弟と「きく」とに手紙を書いた。石井に「彼等は踊る」に就いて烈しい非難の手紙を書きかけたが止めた。どうなるものではない。神の御心のままに任せよう。此の間に「津」の母親の死があった。遂に空しい望みを抱いたまま、哀れな母は死んだ。「津」は正に詐欺である。今は十時過ぎである、盆踊りの唄を歌って通る若者や娘達が絶えない。彼等の一年に一度の「解放」されたチャンスに祝福あれ。よき眠りがあるだろう、静子よ、末子と余を守ってお呉れ。(二五八八・八・一二)
二日間日記を休んだ。一昨日は末子の家を訪ねた。彼女はもう知っているらしい。