Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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こうやひじり

高野聖

泉 鏡花

Lesen Sie 高野聖 (こうやひじり) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 36.025 Zeichen · 71 Bildschirme

Aozora Bunko

縁側へやって来て、お嬢様面白いことをしてお目に懸けましょう、無躾でござりますが、私のこの手を握って下さりますと、あの蜂の中へ突込んで、蜂を掴んで見せましょう。お手が障った所だけは螫しましても痛みませぬ、竹箒で引払いては八方へ散らばって体中に集られてはそれは凌げませぬ即死でございますがと、微笑んで控える手で無理に握ってもらい、つかつかと行くと、凄じい虫の唸、やがて取って返した左の手に熊蜂が七ツ八ツ、羽ばたきをするのがある、脚を振うのがある、中には掴んだ指の股へ這出しているのがあった。

さあ、あの神様の手が障れば鉄砲玉でも通るまいと、蜘蛛の巣のように評判が八方へ。

その頃からいつとなく感得したものとみえて、仔細あって、あの白痴に身を任せて山に籠ってからは神変不思議、年を経るに従うて神通自在じゃ。はじめは体を押つけたのが、足ばかりとなり、手さきとなり、果は間を隔てていても、道を迷うた旅人は嬢様が思うままはッという呼吸で変ずるわ。

と親仁がその時物語って、ご坊は、孤家の周囲で、猿を見たろう、蟇を見たろう、蝙蝠を見たであろう、兎も蛇も皆嬢様に谷川の水を浴びせられて畜生にされたる輩!