Japanische Klassiker mit Furigana
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まほうにんぎょう
魔法人形/サーカスの怪人
江戸川 乱歩
Lesen Sie 魔法人形/サーカスの怪人 (まほうにんぎょう) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 148.224 Zeichen · 297 Bildschirme
前には千の目がにらんでいて、こちらもだめです。残るのはうしろだけです。しきりの幕をくぐって、特別席のそとへ逃げるほかはないのです。
しかしそちらには、サーカスの人たちがかけつけていました。また、特別席の横のほうにはすわる席があって、そこからは、特別席のうしろがよく見えるのですから、骸骨紳士が幕をくぐって逃げだせば、すぐにわかるはずです。ところが、その見物たちは、なにも見なかったというのです。サーカスの人たちも、特別席のうしろをくまなくさがしましたが、なにも発見できませんでした。
そのころには、大テントのそとにも、サーカスの人たちが、さきまわりをしていました。テントの下をくぐって逃げだすかもしれないと思ったからです。しかし、骸骨紳士は、そこへもあらわれません。まったく、かげもかたちもなくなってしまったのです。怪物は、吹きけすように消えうせたのです。
このさわぎで、見物人の半分ぐらいは帰ってしまいましたが、勇敢な見物人が残っていて、よびものの空中曲芸を見せろと、やかましくいいますので、演技をつづけることになりました。
そのとき、木下ハルミという美しい女曲芸師が、大テントを出て、楽屋につかっている大型バスのほうへいそいでいました。