Japanische Klassiker mit Furigana
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まほうにんぎょう
魔法人形/サーカスの怪人
江戸川 乱歩
Lesen Sie 魔法人形/サーカスの怪人 (まほうにんぎょう) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 148.224 Zeichen · 297 Bildschirme
いっぽうのぶらんこには吉十郎が、もう一つのぶらんこには、人気もののハルミさんが、ふたりとも足をまげて、さかさまにぶらさがり、恐ろしいいきおいで、空中をいったりきたりしていました。
ぶらんこにさがったふたりは、サッと、近づいたかと思うと、またスーッとはなれていくのです。
ころあいを見て、吉十郎が、「ハッ。」と声をかけました。ハルミさんも、それにこたえて、「ハアッ。」と叫びました。そして、ぶらんこにかけていた足を、まっすぐにのばすと、ハルミさんのからだは、ぶらんこをはなれて、空中におどりだしたのです。
下の見物席では、何千という顔が上をむいて、手にあせをにぎって、これを見つめています。
両手をのばして、空中におよいだハルミさんに、吉十郎のぶらんこが、サーッと近づいてきました。吉十郎は両手をひろげて待っています。ハルミさんは、その手をつかみさえすればいいのです。
「キャーッ……。」
ハルミさんの口から、恐ろしいひめいがほとばしりました。
そのとき、ハルミさんは、空中をとびながら、吉十郎の顔を見たのです。そして、吉十郎だとばかり思っていたのが、そうでないことに気づいたのです。